Shim-pack Scepterシリーズ - 特長

島津製作所製HPLCカラム

Shim-pack Scepter 固定相一覧

Shim-pack Scepter 逆相 HILIC
C18-120 C18-300 HD-C18 C8-120 C4-300 Phenyl PFPP Diol-HILIC
官能基タイプ
(トリファンクショナル結合)
HD-C18 C8 C4 Phenyl PFPP Diol-HILIC
汎用タイプ 高官能基密度タイプ
基材 有機シリカハイブリッド
粒子径 1.9 µm,3 µm,5 µm
ポアサイズ 12 nm 30 nm 8 nm 12 nm 30 nm 12 nm
エンドキャッピング 独自 なし
使用pH範囲 1 - 12 1 - 10 1 - 8 2 - 10
水100%移動相での使用 X X -
USP分類 L1 L1 L1 L7 L26 L11 L43 L20

Shim-pack Scepterのカラムボディ一覧

  Scepter Scepter Claris Scepter [metal-free]
  Scepterカラムボディ

 

Scepter Clarisカラムボディ

 

Scepter [metal-free]カラムボディ

 

ボディ接液材質 ステンレス バイオイナートコーティング PEEK
フリット接液材質 ステンレス バイオイナートコーティング PEEK

pHや温度に対する卓越した耐久性

Shim-pack Scepter に用いている有機シリカハイブリッド基材は、高い耐久性を有し、酸性から塩基性まで幅広いpH の移動相条件で使用可能です。以下に酸性、中性、塩基性条件におけるShim-packScepter 逆相カラムの耐久性を示しています。市販のC18 カラムに比べ長期にわたり安定したカラム性能を示します。

  • 【高pH における耐久性】

    トリエチルアミン(pH 11.5)、40 ℃

    高pH における耐久性
    Mobile phase 50 mmol/L triethylamine (pH 11.5)/methanol = 90/10 (v/v)
    Flow Rate 1.0 mL/min
    Column Temp 40℃
    Sample Benzyl alcohol
  • 【高温における耐久性】

    pH 6.9、70 ℃

    高温における耐久性
    Mobile phase 20 mmol/L リン酸(カリウム)緩衝液(pH6.9)/ acetonitrile =90/10 (v/v)
    Flow Rate 0.2 mL/min
    Column Temp 70℃
    Sample Phenol

幅広い条件下での卓越した耐久性と性能を活用

~分析法スカウティング例~

幅広い条件下で卓越した耐久性を示すShim-pack Scepter LC カラムは、複数の移動相pH や有機溶媒を組み合わせた分析法スカウティングにおいて威力を発揮し、最適な条件を構築できます。

【有機溶媒としてアセトニトリルを用いたグラジエント条件での分析結果比較】

  C18 HD-C18 C8 Phenyl PFPP
pH2.9 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像
pH6.1 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像
pH9.9 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像 分析結果比較画像 (使用可能pH範囲外)

■ 分析種
1. Saccharin (pKa = 2.2) 酸性
2. Dextromethorphan (pKa = 8.3) 塩基性
3. Amitriptyline (pKa = 9.4) 塩基性
4. N-Butyl paraben (pKa = 8.3) 中性
5. Ibupurofen (pKa = 4.4) 酸性

8種の固定相による多様な課題へのソリューション

8種の固定相による多様な課題へのソリューション

 

優れたロット間再現性

お客様のラボの性能最大化へ向けて、カラム性能のロット間一貫性は重要です。Shim-pack Scepter LC カラムはロットによらず、一貫した性能を発揮します。

  • 塩基性化合物

    優れたロット間再現性(塩基性化合物)
    Mobile phase 20 mmol/L リン酸(カリウム)緩衝液(pH6.9)/ acetonitrile =65/35( v/v)
    Flow Rate 0.4 mL/min
    Column Temp 40℃
    Detection UV 235 nm
  • 配位性化合物

    優れたロット間再現性(配位性化合物)
    Mobile phase 0.1 %リン酸水溶液/acetonitrile = 60/40(v/v)
    Flow Rate 0.4 mL/min
    Column Temp 40℃
    Detection UV 254 nm

Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較

  • Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較
  • Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較
  • Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較
  • Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較
  • Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較
  • Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較

Shim-pack Scepter 逆相固定相の分離性能の比較

System Nexera™ X2 Column Temp. 40℃
Mobile phase A Water / methanol = 20 : 80
B Water / methanol = 70 : 30
Injection vol. 1 μL
Flow Rate 1.0 mL/min Detection UV 254 nm

ワイドボアカラム(Scepter C18-300 / C4-300)

Shim-pack Scepter C18-300、C4-300 は、モノクローナル抗体などのタンパク質、オリゴ核酸やペプチドのような中分子化合物の分離に適した有機シリカハイブリッドのワイドポア型逆相カラムです。
有機シリカハイブリッド基材の採用により、高温での酸性/塩基性移動相条件においても高い安定性を示します。
さらに分子量の大きい化合物向けに細孔径を最適化することでカラム内で均一に分散することから抗体や核酸分析において良好なピーク形状と分離が得られます。
また、イオン ペア効果の低いギ酸移動相条件でも良好なピーク形状が得られるため、LC-MSでの高感度分析にも有効です。

細孔径による選択性の違い

Shim-pack Scepter C18-300 はScepter C18-120 よりも細孔径が大きく、炭素含有量や比表面積が小さくなります。
そのため、 Scepter C18-120 よりも全体的に保持は弱くなり、分析時間を短縮する目的や、保持が強く通常のC18カラムでは保持時間が安定 しないような化合物の分析にも適しています。

細孔径による選択性の違い

ペプチドの分析事例

Shim-pack Scepter C18-300とC4-300 は細孔径30 nmのワイドポア型の充填剤です。
分子量が5000以上の中分子、高分子を分析するのにおすすめするカラムです。
以下に4種類の異なるペプチド、タンパク質混合試料を分析した事例では、インスリンやリボヌクレアーゼAのように分子量の大きい化合物では細孔径が大きく十分に拡散するため良好なピーク形状や分離が得られています。

ペプチドの分析事例

System Nexera Column Temp. 40℃
Mobile phase A 0.1 % ギ酸水溶液
B 0.1 % ギ酸 in acetonitrile
Injection vol. 5 μL
Flow Rate 1.0 mL/min Detection UV 220 nm

バイオイナートコーティングカラム(Scepter Claris)

Shim-pack Scepter Claris は新規に開発されたバイオイナートコーティングを施したカラムボディにScepter シリーズの固定相を充填した新しいイナートカラムです。

Shim-pack Scepter Claris カラムボディ

• 新規開発のバイオイナートコーティングをカラム接液部に適用

• 核酸、タンパク質、脂質など金属配位性、疎水吸着性化合物の分析に最適

• Scepter有機シリカハイブリッド充填剤の使用による卓越した耐久性

核酸分析における優れた感度と分離性能を実現

Shim-pack Scepter Claris C18-120(バイオイナートコーティング)とShim-pack Scepter C18-120(ステンレスボディ)を用いた合成オリゴヌクレオチドの比較例を示します。
Scepter C18-120 では初回注入時の感度が低く、吸着していることがわかります。
一方、Scepter Claris C18-120 では初回注入時から高感度で再現性が良好な結果が得られていることがわかります。

核酸分析における優れた感度と分離性能を実現

System Nexera XS inert Injection vol. 1 μL
Mobile phase A 100 mmol / L HFIP + 10 mmol/L TEA in water
B Methanol
Sample 1.Synthetic oligonucleotide 20 mer (10 mg/L)
2.Synthetic oligonucleotide 21 mer (10 mg/L)
Flow Rate 0.3 mL/min Detection UV 260 nm
Column Temp. 60℃

オリゴ核酸の分析において卓越した性能を発揮

Shim-pack Scepter Claris C18-120(バイオイナートコーティング)とScepter C18-120(ステンレスボディ)でオリゴヌクレオチドd(T)20を分析した例を示します。
Scepter C18-120 ではピーク強度が低く、カラムで金属吸着していると考えられます。
これに対し、Scepter Claris C18-120 では、金属吸着を抑制し、高感度にピークが検出できていることがわかります。
これらの結果から低濃度の不純物オリゴヌクレオチドの分析など高感度な分析が必要な場面においてShim-pack Scepter Claris が良好な結果をもたらすことが期待できます。

  • オリゴ核酸の分析において卓越した性能を発揮

  • System Nexera XS inert/LCMS-8060
    Mobile phase A 100 mmol/L HFIP + 10 mmol/L TEA in water
    B Methanol
    Flow Rate 0.2 mL/min
    Column Temp. 60℃
    Injection vol. 1 μL
    Sample Oligodeoxythymidylic acid [d(T)20] (5 mg/L)

リン脂質の感度や分離を向上

Shim-pack Scepter Claris C18-120 はカラムボディで起きる金属吸着や疎水性吸着を抑制し、充填剤としての高い分離能を発揮します。複雑な異性体を持つホスファチジルコリンを分析した例では、異性体との良好な分離と高い感度を示しています。

  • リン脂質の感度や分離を向上

  • System Nexera/LCMS-8060 NX
    Mobile phase A 20 mmol/L ギ酸アンモニウム水溶液
    B 2-propanol/acetonitrile = 50:50
    Flow Rate 0.3 mL/min
    Column Temp. 40℃
    Injection vol. 1 μL

メタルフリーカラム(Scepter [metal-free])

Shim-pack Scepter[metal-free]は超高速分析にも耐えうるよう、PEEKライニングステンレス製のボディを採用したイナートカラムです。ボディ、フリット含めすべての接液材質がメタルフリーです。

Shim-pack Scepter[metal-free]

• リン酸化合物、塩基性化合物など金属配位性、イオン吸着性化合物の分析に最適

• Scepter有機シリカハイブリッド充填剤の使用による卓越した耐久性

※ メタルフリーカラム接続時のご注意
メタルフリーカラムは、締め付け過ぎると樹脂製部分を変形させる恐れがありますので、液漏れしない程度の⼒で⼿締めを⾏ってください。必ず同封の注意書きを必ずお読みのうえご使⽤ください。

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