合成高分子中(樹脂や塗料)の残留モノマーや残留溶媒を分析していますが、注入口の汚染が酷いのか ゴーストピークやベースラインドリフトが確認されます。良い改善策・予防策はありますか?

注入口下部に残存したポリマーがゴーストピークの原因です。

ポリマー等の不揮発成分を注入した場合

合成高分子中の残留モノマーや残留溶媒分析を行う際に有機溶媒に溶解させたものをそのままインジェクトしているケースが多いと思います。
この場合どうしても注入口下部にポリマーが残存してしまいます。こうなると分析ごとに残存ポリマーが熱分解をうけ溶媒抽出されゴーストピークやベースラインドリフトの原因となります。
注入口の温度を上げて熱分解を促進させ追い出すしかないのですが全ての残存ポリマーを除去しきれません。最終的には分解清掃や注入口の交換が必要になってしまいます。
ポリマーによる汚染の予防策としてConnecTite Linerとガードカラムを使用した全量注入方式を推奨いたします。

ConnecTite Linerとガードカラムを使用した全量注入

下図のように注入口インサートをConnecTite Linerに変更し注入した試料全量がカラムに入るような流路にすることで注入口下部へのポリマーの残存を抑制できます。ただし、ポリマーが分析カラム内に導入されることによるカラム汚染が懸念されますので必ずガードカラムをご使用下さい。

ポリマー等の不揮発成分を含む試料への対策

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