クロマトグラム上にゴーストピークが確認されます。どんな原因が考えられますか?

注入口セプタムからの溶出物や注入口に残存したポリマーなどの原因が考えられます。

  • 高沸点部分に等間隔でゴーストピークが確認できる場合には注入口セプタムから溶出するメチルシリコンが原因と思われます。バックフラッシュ現象が起きたことを示しています。注入条件を見直してください。それでも改善されない場合には低ブリード注入口セプタム(島津セプタム / GLCこまち)をご使用ください。
  • バイアル瓶のキャップに使用しているセプタム由来の溶出物の可能性もあります。シリコンや可塑剤などが溶出物の代表例です。バイアルキャップセプタムの種類を変えて様子を見てください。
  • 試料の残留やセプタム由来の化合物の影響を低減させるため、ほとんどの装置にはセプタムパージラインが設置されています。セプタムパージ流量等の設定を検討してください。
  • 樹脂や塗料を有機溶媒に溶解しそのまま注入している場合には注入口下部に残存したポリマーが熱分解されゴーストピークとなって検出されます。樹脂や塗料中の残存モノマーや残留溶媒を分析する場合は注入口汚染の予防策として注入口インサートにConnecTite Linerを用いた全量注入を推奨します。その際にはガードカラムも合わせてご使用下さい。
    ※ポリマーによる注入口の汚染については2つ下のQ.『合成高分子中(樹脂や塗料)の残留モノマーや残留溶媒を分析していますが、注入口の汚染が酷いのかゴーストピークやベースラインドリフトが確認されます。良い改善策・予防策はありますか?』も参照下さい。
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